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男性差別と仕事

私は「男性差別」という言葉を発信するという結論に達しました。これはこれまでたくさんの働く人をみてきて辿り着いた1つの答えです。

こんな言葉を発すると女性から批判的な気持ちをもたれることもあると思います。ただ、私はもちろん女性差別が社会の中に存在することは認識し、それは改善しないといけない問題です。

しかし、一方で男性差別も特に仕事の場では存在し、男性差別に苦しむ働く男性が多数いるのです。


それは一体どのようなことか。


その一つに男性には責任ある仕事、みんながしたがらない仕事をふられやすいというのがあります。


仕事というのは残念ながら恐ろしくハードな仕事って多いに存在していると思います。内面的に難しい人を相手にする仕事、極度のプレッシャーのかかる仕事、無理難題を突きつけられ長時間残業しなくては終わらない仕事などその他にも多種多様なハードな仕事は存在します。それが日本の社会ですし、極端なことを言えば、ある問題がありそれを自分たちでしたくない、できないから誰かに頼むことで仕事って成り立り、そこには困難が生まれるのは自然なこととも言えます。


社長や上司というのは部下に仕事を与えることが1つの仕事ですがその際に女性には男性より気を使うことが多いです。それはセクハラに対して敏感になっているし、女性にはきつく言えない、厳しくしにくい風潮があるからです。その結果、みんながしたがらないような仕事は男性にふることが多いのです。

男性の中でも気が強くなく、控えめで我慢強い人というのは社長や上司からすると最も無茶なことも言いやすい存在なのでその結果ハードな仕事を任されたり厳しい言葉を言われやすいというのがあります。


また、男性の方が出世しやすいという社会であることは事実です。ただしこれって必ずしも男性が恵まれていると言えるでしょうか。答えはもちろんノーです。

一昔前は地位や名誉に重きを置く人が多かったですが現代はそのような思考をもつ人は減っています。仕事は無理のない範囲で気楽にしたい、仕事は楽しくしたい、仕事に人生を捧げたくはないなど多種多様な価値観のもと、人と比べずいかに自分らしく自分の幸せを求めるかという考え方が増えています。

そのような考え方によって仕事では地位なんてどうでもいいから出世はしたくないし責任ある仕事もしたくないし、長時間仕事をしたくもないという価値観を持つ人が増えているのです。

しかし現実的には男性は出世させていく方向にもっていかれ、それが嬉しい人にとっては男性優遇なのですが、それが嫌という人にとっては男性差別に苦しんでいると言えるのです。


そして女性は家事育児をする、男性は仕事で稼ぐという風潮は女性差別であり、男性としては男なんだから無理して頑張ってでも稼がないといけないといけないという男性差別とも言えることになります。



ただ、これらのことはマスコミはあまり言いません。このようなことを言ったら女性差別を批判する今の社会に反してしまいます。


また、出世することは良いこと、責任ある仕事を任されることは良いことだから恵まれているではないかという偏った美学があるからというのもありますし、そもそもマスメディアでコメントをするような人たちというのは向上心や地位を気にする傾向がありこの偏った美学を正とする考えを持っているから出世しやすく、責任ある仕事を任される男性は恵まれていて、逆の立場の傾向のある女性は差別を受けているという考えがあるのです。


女性差別だけでなく男性差別というのが大いに存在し、働く女性だけでなく働く男性も苦しんでいることに多くの人が共感し、この男性差別という言葉が拡散していってほしいなと強く願っております。