ささいな特徴から天職を考える


私がひとりひとりの天職を見つけるプロフェッショナルと言われる所以の1つとして、その人のささいな特徴を職業と結びつけられるということがあります。このスキルがなければプロフェッショナルとは絶対的に言えません。

例えばサッカーが好きだからサッカーに関わる仕事、スポーツに関わる仕事が向いている可能性があるというのは当たり前のことです。


一見職業とは関係のない特徴であったり、職業と繋がりそうな職業でも切り口を変えてその人にとって目からウロコの職業と結びつけるようなことができるということが大切で、私にはそれができるというわけです。


例えばどこにいてもだいたい北方向がどちらかがわかるという特徴をもった人がいるとします。

そこで普通に考えると浮かびあがる職業は運輸関係のお仕事だと思います。ドライバーだったり、配送に関する運行管理をするような仕事です。たしかにこういった職業も方向感覚は問われるお仕事ですので適性はあります。


しかし他にも適性のあるお仕事があります。

すぐに北方向がどちらかがわかるような方向感覚の持ち主というのは、いわゆる方向音痴の方とは思考回路が異なります。空間の想像の仕方がマクロであり、地図などの平面図的な見方をベースに考えることができます。

そういった思考回路の方は不動産の営業、住宅の営業、インテリアコーディネーター、大きな建物の管理業務などにも適性があります。それぞれの理由は長くなるので省略させていただきます。



次の例としてはワイドショーが好き、芸能の噂などが好きで詳しいという特徴のある人をあげます。特に女性に多いですね。こちらはパッと考えるだけでは芸能レポーターくらいしか出てこないかもしれませんね。職業と結びつきにくいイメージを持たれるかと思います。


こういった特徴のある人は人間観察に関心があり、そういったことに関しては記憶が優れています。例えば接客業ではさまざまな人と接してひとりひとりがどんな人かを把握して長期記憶する能力があるほうが良いです。よく「あのお客さん〇〇だよね」という話で同僚内で噂したり盛り上がったりする人っていますが実はそれって接客業が向いている1つのバロメーターになります。

何ヶ月後、何年後かにまた同じお客様が来たときに「あの人誰だったかな」とか、そもそも初めて拝見したとなったのではサービスを提供する接客側としては良くないですよね。もちろん全員を覚えるのは難しいですがそんな時でもすぐにお客様の名前や特徴を思い出せれば的確な接客がしやすいですよね。

接客業といえばサービス業だけをイメージするかもしれませんがそんなことはありません。

介護のお仕事でも利用者ひとりひとりの家族構成等のバックグラウンドを把握し、また観察してその人の特徴や変化を把握、報告しなければなりません。介護士のお仕事も人間観察力や人に関心があることは求められます。


今回わかりやすいかと思い、一例を挙げてみました。ささいな特徴というのは千差万別でひとりひとり異なるものがあるので、なるべくワークシートに記入するようにお願いしています。それをピックアップし職業と結びつけるのが私どもに求められる役割の1つです。